スカボロー scarbrough
スカボローはイングランド北部北海に面する街です。一説によると英国で最初にできたビーチリゾートでありまして、北のブライトンとも呼ばれています。例によってピアーやら遊園地的な遊戯施設があるきれいな海岸線を眺められるヨークシャー地方の観光地であります。

ウェイマス
スカボロー湾

まあ英国最初のビーチリゾート地という割には、あんまり天気がよさそうでもないのが、いかにも英国のリゾートという感じですね。海岸線はかなり湾曲した形なのですが、なかなかキレイです。古い町並みが海岸沿いに多く残っているのも、またいい感じです。

海岸沿いを歩いていると遊戯施設やらフィッシュ&チップスの店が並んでいますが、それほどたくさんあるわけでもなく、あっさりと見終わります。湾の端のほうまで来ると、スカボロー城への矢印看板があったので、せっかくだから行ってみることにしました。ちょっとした小高い丘の上にあるので、結構な坂道を歩きます。丘の上まで来ると目の前に広がる北海の風景。なかなか現実離れした感じさえありますね。

スカボロー城
城自体は跡地が残っているという感じで、内部に博物館があるようなものではありません。外側のみ城壁の一部が残壁としてのこっている感じです。芝生はかなりキレイに整備されていますな。
途中で雨も降り始めたあいにくの天気ではありました。雨模様でもそこそこ観光客がいるのがまたいいところ。どちらかというと地元民のような気はする。リゾート地に建つお城の残壁が何か物悲しいような気がいたしますわ。スカボローに来ることがあったなら訪れてもいい場所であります。それほど大きな城ではないし、見どころが豊富なわけでもないのですが、あんまり観光化されていない歴史建造物のもの悲しさを感じることができるかも。


アン・ブロンテの墓

スカボロー城から商業地区のほうへと坂を下っていく途中に教会らしきものがって、何やら人が記念写真を撮っているので、自分も近づいて見てみると、アン・ブロンテの墓というものがありました。聞いたことがあるようなないような。
あとで調べてみると、「嵐が丘」を書いた
エミリー・ブロンテの妹らしい。アン・ブロンテも小説家だったようですね。あんまり知識がなくてすいませんです。しかしこのブロンテ3姉妹は英国の小説家としては著名な方のようでありますよ。どうやらスカーボロに病気の養生のために訪れて亡くなったらしい。

このスカーボロという地名で真っ先に思いつくのが、サイモン&ガーファンクルが歌った「スカボローフェア」なのではないのではないでしょうか。アメリカのデゥオなのになんでこんな北イングランドの小さな保養地の市場なのか、ちょっとした疑問がありました。
調べてみると、ポール・サイモンは最初アメリカで成功しなかったあと、英国に滞在して音楽の勉強をしていたみたいですね。その時に出会ったのがスカボローフェアという
古いフォークソングだったということらしい。


スカボローの市場
では、その
スカボロー市場とはいったいどこなのであろうか。これまた商業地域までブラブラと歩いているとスカボローマーケットという場所がありました。うーむ、これだ!これだ!これに違いない!と勝手に盛り上がり写真を撮ってしまう自分なのであった。一緒にいた英国の友人に聞くと"Not Really" という返事でしたので、ま、違うのかもしれん。違うかもしれんが、ほかにスカボローフェアに値する場所もなさそうだし。自分の中ではここで決定。あの有名なスカボローフェアの聖地が見られただけでも来てよかったと思うのであった。
中にも入ってみましたが、ま、寂れた地方の生鮮食品市場でしたね。どっちかというと卸市場なのかなあ・・・あんまり観光客が気軽に入って物を買うような雰囲気ではなかったので、そそくさと出てくる自分でもあったのであった。