12/31 賢者の石編 and the philosopher's stone
ホテルの朝食はなかなかおいしいなあ・・・・しかし最近はホテルのレストランってフランス系の方が多いようですね。妙なアクセントで話しかけられます。

とうとう今日は、メール友達と会うことになってしまった。遅れないように地下鉄に乗る。
地下鉄のピカデリーライン。北方面の終点から2番目の駅、オークウッドで待ち合わせなのじゃ。やや気が重い。とにかく英語は大丈夫かなあと思ったりするが、なんかどうにかなりそうな気もしてるのだよ。ま、チャレンジじゃ〜

途中からどんどん人が降りていって、車両内には人がいなくなっていく・・・・・・確かにはずれかもしれんが、結構寂しい・・・・でも、郊外のほうの景色もいいなあ・・・・間違っても近代的ではないところがいい。天候のせいか、重々しく見える。

さ、て、と・・・・あ、あの人だ・・・・まさに・・・・事前に写真をもらってたから間違いない・・・・こっち見てるし・・・・あ、10分遅刻してしまった・・・・
Nice to meet you・・・I'm sorry I'm late・・・・あ、通じたみたい。
そんなに遅くないよって・・・・とりあえずいい人っぽい。駅前の駐車場に行った。どうやら車で案内してくれるようだ・・・・いいのかなあ・・・・これじゃ襲われても逃げられんわ・・・・・・・ちょっと疑い過ぎか・・・

車に乗ってから、近くの町中を案内してくれた。いろいろ説明してくれています。必死で聞き取る。最初の内はフンフンと聞いていたが、だんだんわからなくなってきたなあ・・・・だんだん早口になっていませんか?・・・ああ・・徐々にただのバックグランドミュージックのように、ただ聞こえてるだけの音になってきたなあ・・・・・もう、寝てしまいそう・・・・・こっちの集中力は減退しっぱなし・・・・・・あれ?いま、なにか質問しましたか?・・・・・・あ、また話し始めた・・・・・・とりあえず、こちらも一言二言質問してみる・・・・・・・が〜!聞くんじゃなかった!・・・答えが理解できな〜い!ああ、もうぼんやりと外を眺めるだけの自分・・・・・ちょっと焦ってきた。これじゃ変なやつだと思われてしまいまっせ。わーどないしよ〜・・・・・・・あ、駐車するんでっか?


ウオルサム・アビー

着いたところは、ウォルサム・アビーという教会らしい。さ、気を取り直してちゃんと話さんと!・・・・・
ここは1000年以上前に建てられたもので、建物の半分以上は破壊されて残っていないらしい。中にはいると、ちゃんとした教会ですね。でもよく考えたら教会に入るのって初めて。あ、セントポールは教会なのかな。
静かな空間。地元の人が数人いるだけ。ステンドグラスや壁の装飾がすばらしい。

ここでは友人もあんまり饒舌に話さない。お互いにじっくりと中の見学をする。

そしたら、どこかのおバアちゃんに、あなたがたこっちに来てお茶でもどう?などと声をかけられた。

一応笑顔でさんきゅー・・・・などと答えたものの、どうしていいんだか・・・・まさか入信させられねえだろうな・・・・友人のところへ足早に歩く。
ああ・・あの・・・誘われてますけど・・・・・・あ、笑ってごまかされてしもうた・・・・・

そこへ友人の知り合いが入って来たらしくて、なんか2人で話してる・・・・あ、紹介されちゃった。Pleased to meet you・・・・・・でも・・・・誰?・・・・・あ、ここの関係者でっか。
少し時間たってから、その人がこちらに戻ってきて、日本語で書いた解説書をくれた。ああ、ありがとう!。ほんといい人が多いよなあ。とてもとても世界に名だたる大都会とは思えまへん。

教会の外も見たけど、破壊された残骸や広い庭もあっていい感じです。できれば、夏のほうが気持ちよかっただろうになああ・・・・・・でも、よく考えたら今日は雨が降っていないな。とりあえず良かった。

そのあと、じゃあカフェで昼食でもということになって、近くの商店街を歩く。
こういった小さい商店街のところっていいなあ・・・・1人で中心地区の観光していたら絶対見ることができなかっただろうなあ・・・ロンドンの住宅街や商店街って質素だけど、まるで映画のセットのようで楽しい。そうそう、こういったところが見たかったんだよなあ・・・・・幸せじゃ。

結局カフェが閉まっていたのでパブに入る。ここで、もちろんビールとプラウンマンズ・ランチを食する。う、うま〜い・・・けど、ちょっと量が多いようで・・・・

ちょっと会話ももたなくなってきたので、日本から持ってきたを渡す。
これは事前にメールで頼まれていたものなのだ。なんでも友人の女友達が世界の石を集めてるらしい。その女性の母親が数年前に亡くなったんだけど、その母親は石を集めるのが趣味で、いつか世界を旅して石を集めるのが夢だったそうだ。でも旅をする前に亡くなってしまった。だから残されたその女性は世界の石を集めては母親のお墓に飾ってるそうだ・・・・・・・・ええ話じゃなあ・・・・・・・でも、近くの海岸で拾ってきた、ただの石でよかったんでしょうか?・・・・・・おお・・・とりあえずOKのようじゃ!よかった。


これも、ウォルサム・アビー

そのあと近くの古い建物などを案内してもらった。ロンドンの郊外って暗くて汚くて、おもしろい、かっこいい。

家に来ないか?と誘われたので、さっそく車に乗って友人の家に向かった。
あの、どうでもいいんですけど、この車って日産マーチじゃん。なんかおっかしい。小さいからっていう意味じゃなくて、ここで日本車に乗ってるのって、奇妙な気分になりますな・・・・

ま、収入やら、階級的なこともありますから、言わないでおこう・・・・・意外と日本車は高いのかもしれんし・・・・とにかく一般の英国人の生活は質素です。日本人みたいに1人ででかい高級車に乗るなんてバカげたことのようにも思えてくる。
おお、これじゃ!
まさに映画でよく見る隣の家とくっついた住宅じゃあ!庭もちゃんとある。
母上にも一応ご挨拶してと・・・・・コーヒー出してくれました。
とにかくこっちも緊張しているのと一般の人の会話に慣れてないせいで、うまく話せまへ〜ん。
さっきから、YESとNOばっかりしか言ってないような気がする。もうダメじゃ・・・・こんなことじゃ・・・・・想像以上にコミュニケーションの難しさを感じる・・・・いや、英語力の貧弱さを痛感するのであった。

友人の部屋も見せてもらった。ふむふむ・・・・やっぱりシンプルやな・・・・英国人の日常生活は・・・・・・あ!ペットショップボーイズのCDじゃん!しかも日本語のパッケージがついてるよ〜!これってどこで買ったんじゃい?ああ、インターネットでねえ・・・・・しばし盛り上がる。

ちょっともう暗くなってきたころ、その友人が言うには、この近所で飲んで新年を迎えたいとこだけれど、サウスケンジントンまで深夜に帰るのは危険だから早めに帰ったほうがいい・・・・・・と、アドバイスされる。
もちろん帰るつもりだったし、夜中まで飲み歩くつもりもなかったので、ありがたく忠告を受けいれまっせ。
ただ、石を頼んでいた女性がぜひ会いたがっているということで、帰る前にその女性の家に遊びに行くことになった。

あらら・・・また初対面の人に会わねばならんか・・・・・・わしゃ、人見知り激しいんよ・・・・・・・

結構、フレンドリーな女性ですなあ・・・・・・・英国人にしては・・・・・・・・・3人で写真を撮ったりして盛りあがる。
ここに来る途中に食料品の調達を頼まれてたみたいだけど、さすがに大晦日のロンドンは閉店が早いらしくて、どこもすでに閉店している。
ということで、何もないけどチーズトーストで我慢して、と言われてご馳走になる。もちろんかまいませんよ〜結構うまいよ、これ!あ、さらにはカスタードパイとアイスクリームのデザートもいただく。ふむふむ・・・甘ったるいけど、これもウマイじゃん!・・・・・・あ、でも、おかわりはいいです。
しかし、やっぱり紅茶はうまいよなあ・・・・・どこ行ってもうまいなあ・・・・・みんなマグカップで飲むんですね。

持ってきた石のお礼として、いろいろボールペンやらマスコットやらをもらった。もちろん嬉しかったが、でもこれって、もしかして仕事で使ってるものじゃないのでしょうか・・・・・・・・・・
友人のほうからも、自分が渡した写真立てのお土産のお礼としてホームタウン・ベアーの置物をもらった。うーん・・・これってなに?と思ったが、あとでじっくり調べることとしよう。なにか由緒正しいものかもしれん。どうも、あんがとー!と受け取る。

しかしここでも、ろくにうまく話せなかったな・・・・これじゃ、おいらは幼児のようじゃ〜いや、幼児以下じゃ〜話せないだけならいいんだけど、大の大人がこれじゃ、失礼なんじゃなかろうか!ああ、もう自己嫌悪気味になってきちょる。

近くの駅まで送ってくれた。ハイ・バーネットって?どこじゃ、こりゃ?ピカデリーラインじゃなさそうじゃん。ま、戻りゃあどうにかなるよな・・・・・・
友人には丁重にお礼を言いたかったが、こちらが言う前に一方的に話されてしまった。明日の朝ホテルまで迎えに来てくれるらしい。あー行っちゃった。こんなにお礼さえちゃんと言えなくていいんだろうか・・・・しかも雨が降っておる。やっぱり、結局今日も雨になってしもうた・・・・・・・
と、自虐的になりながら駅の前でタバコを吸っていたら、またあの日産マーチが戻ってきた。あれ、なんか忘れもんでもしたっけ・・・・・・・
外でウロウロしてるのは危険だから、早く切符買ってホームに入ったほうがいいよ・・・って。
あ、すいまへ〜ん。余計な心配までさせてしもうたー。あ・・あ、ありがと〜・・・・・もう行っちゃったけど・・・


サウス・ケンジントン駅周辺・・・・これは昼間

さすがに大晦日の夜。若者が次々と乗り込んでくる。たしかにあんまり雰囲気はよろしくないような・・・・・酒のビンを持ってる奴らばっかし・・・・・女学生がはしゃいでるのは、どこも一緒。

しかも酔っぱらって訳のわからんこと、喋りまくるやつまでいる〜。 ”Mind the Gap”・・・”Mind the Gap”・・・って、アンタさっきからうるせーなあ・・・・ホントにロンドンの人間か?こんなこと言いたがるのって観光客みたいだぞ。

さすがにレスタースクエア/ピカデリーサーカスあたりで、みんな降りたなあ・・・・トラファルガースクエアは混雑してるんだろうなあ・・・・・・自分は今日は疲れたので帰るわ。
ホテルに帰るともうぐったり・・・・知らないうちに眠ってしまった。 気づいたときには、もうすでに年は越していたのでありました。あ、カウントダウンもなにもせずに年越してしもうた・・・・
でも、まだ3時だし、また寝よ。


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