コメディタッチ 2000~  comedy
シャンプー台の向こうに blow dry 2001米英独合作

これは英国映画としてはそこそこ有名なんですが、しばらくの間、無意識に見るのを避けていたような気がする。やっぱりこの「シャンプー台」というタイトルも悪いんじゃなかろうか?ちょっと映画のスケール感とは違うような気がする。ちなみにシャンプー台はほとんど関係ないです。ようするにヘアードレッサー選手権に出場した家族のお話。実際に見てみると想像とは違っていい話ですね。出演者も有名どころが総出演。ま、最後は想像したとおりの結末なんですが、ま、良かったなあ・・ということで。
いまひとつヒットしかねた理由は笑いの部分が不足しているからかなと思う。


ブリジット・ジョーンズの日記 bridget jones's diary 2001英米仏合作

これはかなり有名でしたね。こちらもなかなか面白いです。
ただしこれは有名な話ですが、主人公役の女性、アメリカ人であります。もちろんイギリス英語を収得してイギリス英語を話してはいるんですが、やっぱり何かが違うような気がしてしまいました。
この映画も回りを固める脇役のほうに強烈なイギリス英語がいたりして、そっちのほうが耳障り・・・いや、耳に残る英語になっています。小説のほうもそうですが、かなり下品な表現も多用されているので、使うには注意も必要ですね。


アバウト・ア・ボーイ about a boy 2002英米仏独合作

これは、ニック・ホーンビーの小説の映画化です。小説のほうはこの作品が一番わかりやすい英語になっていますが、映画のほうもこの作品は容易な感じです。
このヒュー・グラントという役者さん、典型的なイギリス人役としていろいろ重宝がられているようですが、この人の英語のわかりやすさにもその要因があるのではないかと思います。きれいで癖のないイギリス英語であります。そのぶん独特のイギリスらしいイントネーションにはやや欠けるのかもしれない・・・とか思ったりして・・・・。この子役の英語のほうが癖があるんだけど、妙に真似をしたくなるような魅力があります。後半半分が原作と違うあたりが、米国向けを意識いたものなのかも。

家族のかたち once upon a time in midlands 2002英独合作

ロバート・カーライルも何かとよく使われる俳優ですよね。
ちょっと癖のある役どころに結構出てきます。鼻持ちならない役をやらせたらウマイですね。この映画では若干いい役どころとなっていますが、いつも通りに北部の出身らしいアクセント。ヒュー・グラントとは別の意味で英国の顔になってしまっているのではないでしょうか。
英国ってこういった元夫が出てくるような状況の映画や小説って多いですね。やっぱり離婚が多いってことなんでしょうか。
で、当然ですが子供の立場が微妙になってしまうわけですわ。

ジョニーイングリッシュ johnney english 2003仏英合作

こちらはお馴染みローワン・アトキンソン。これはテレビのCMで人気になったキャラクターを映画化したもののようですね。だからMrビーンとはまったく関係なし。会話・セリフもちゃんとあります。
しかし、なぜかこの作品のほうがMrビーンっぽい感じがしてしまうのは、なぜなんでしょうか。全体的にしょうもないギャグの繰り返しが、むしろ良くできてるように見えてしまう。
やっぱり会話なしのコントというMrビーンの基本が、映画を作るにあたっては大きな障害になっているんだなあ・・・・ということを感じさせる作品になってたりします。

カレンダー・ガールズ calender girls 2003英米合作

ラッキーブレイクでガッカリしたアナタ!フル・モンティのような話を見たいのであれば、このカレンダー・ガールズのほうが楽しめます。こっちは女性版って感じ。
資金集めのために中年女性がヌードカレンダーを作ってしまいます。これは途中から大げさじゃあないかなあ・・と思ったのですが、これは実話を元に作った映画のようです。驚きです。
中年おばちゃんの会話は、どこの国も開けっぴろげのようで、笑える。
舞台となったヨークシャー地方、丘陵地帯の景色がとてもキレイです。


ラブ・アクチュアリー love actually 2003英米合作

またまた出ましたねこの手の映画が。英国の有名俳優・女優のオンパレード。まるで紅白歌合戦のようです。話としてはこれはこれで楽しめる。決して傑作では無いと思いますが、うまく作ってますよね。ただし、気になるのが英国らしさの安売りというか、結局はアメリカ受けを意識した映画作りになっていること。この手の、クリスマスにすべてがうまくいっちゃうような発想って、ハリウッド映画の発想だったはず。
むかしバンドエイドという有名シンガーごちゃ混ぜチャリティーグループ作って、クリスマスの歌を数小節ずつ唄っていたけど、これも似たような発想かもね。


ミリオンズ millions 2004英


これはトレインスポッティングの監督さんの作品です。
ちょっと意外な作品ですね。わりと子供向け。な〜んとなく、アイルランドかスコットランドの雰囲気があるあたりが、らしいって言えばらしい。
子供がいきなり金持ちになってしまいます。英国にユーロが導入されたことが原因なのですが、ま、現実にはユーロ導入はなさそうであって、小説のほうが先走りしすぎたのでしょうか。
英国作品らしいユーモアと超現実的できごとがある作品で、気軽に見るには、なかなかいいのではないでしょうか。宗教観が強いあたりも英国っぽいのかも。


キンキー・ブーツ kinky boots 2005米英合作


これも、カレンダーガールズと同じ監督作品。タイトルとパッケージから悪趣味な笑いかと思いましたが、これはこれでなかなか感動できるいい作品になっています。
舞台はノーザンプトンっていうところ。バーミンガムとかの近くですかね。それほど訛りもきつくはなかった。
父親の靴屋を継いだ若者が向かえる経営難。なにか新しいマーッケトを作らなくては・・・・で、思いついたのは・・・・・というもの。 こういう貧しさから奮起して何かを起こすのが、英国コメディの王道のようです。この作品も音楽の選曲がいいなあ・・・スタンダードな曲が多そうだけど、下手な新曲よりも見ている側が感情移入しやすい。

Mrビーン カンヌで大迷惑 mr bean's holiday 2007英仏独合作

前回の映画版Mrビーンで、やっぱり映画じゃうまくいかないんだなあ・・・ということを一般的に知らしめてしまったようですが、これは前作よりもずっとよく考えられて作られてます。
ストーリーがどうってことないのも正解。Mrビーンらしいギャグの積み重ねになってます。
しかしやっぱりMrビーンは、テレビのショートショートの形が一番いいんでしょうね。”ドラえもん”みたいなもんでしょうか。
この映画は夏休み映画版というか特別編として見るべきものでしょう。Mrビーンの言葉を発せさせる度合いが絶妙です。

 

英国王のスピーチ the kings speech 2010英

あまりにも有名な作品になってしまったオスカー作品であります。コリン・ファースも一躍、時の人になってしまいましたなあ・・・・ここ数年コメディー作品中心に活躍していた方向性がやっと花開いたのでありましょう。まあ、ラブコメよりは、こういった堅い役柄のほうが合っている気はします。
感動的ないい作品ですよね。実話を元にした王室の話っていうところが人の心をとらえる。しかしちょっと評価されすぎのような気もするのは、天の邪鬼な感想ですかね。英国コメディーとしては普通に笑い有りの感動作の1つ、地味な英国の小ヒット作だったら、一押しの英国映画にしているところなんだが・・・・・最近の英国映画の中では一番の出来ではあります。


宇宙人ポール paul 2011米仏英合作

 

テレビのシットコムSpacedの主演二人が手がけた、SF映画のオマージュを散りばめたコメディー作品と聞いて、なんとなくどういう映画かわかってしまったので、正直そんなに期待しないで映画館に行って見ました。
でも、これはこれでよくできているよ。結構面白いし、そこそこ最後は感動できる。アメリカ映画的に最後に大盛り上がりしないあたりも良い。テレビ作品見ているときは、ああいう役柄を演じているんだなと思ってましたが、主演の2人は、やっぱり本当にゲーム・アニメ・SFオタクなんだなと認識しました。”ショーン・オブ・ザ・デッド”という作品ではホラー映画をコメディー化していたし、SF映画をコメディーにするのって結構新しい試みだと思います。バカバカしさがいい形で映画の質を上げている感じです。