英国のTVドラマ  tv drama

最近、海外テレビドラマがはやってますが、多くは米国物でした。しかし徐々に英国産もBSを中心に放送されるようになってきたみたいです。米国産ほど脳天気ではなく、ある意味暗い、ある意味まったりしたそのテンポ。ある意味チャチ。でもちょっと気取っている。そんな英国ドラマを、これも日本で放送された物を中心に紹介しましょう。

ホントは探偵・犯罪ものが一番目にしやすいんだけど、個人的に見ないので、省いてしまったのはご容赦あれ。放送の新しいもの順に並べました。


ストライクバック strike back
mistresses
WOWOWで放送。
英国秘密部隊に属する主人公2人が、国際テロ組織と戦う肉体派ドラマ、ということらしい。雰囲気的に見る前から「SAS英国特殊部隊」というドラマを想像しましたし、実際そんなんもんです。アフガニスタンやらコソボやら、いかにもという地域を選んで無情な戦闘を繰り広げるアクションが見もの。SASのほうはどうも出演者に華々しさが欠けていたのかもしれないが、こちらは最初っからルックス重視な感じがします。ラブシーンというよりエロシーンが、毎回何気なく組みまれているところも見逃せない。
個人的には、これをシリーズで見続けるのは少々重い。出演者のいい男ぶりかたも、なにか鼻につく。いかにも英国人らしい悪ぶり方をみせてくれます。英国人って結構慈悲無情な感じがありますね。

脳外科医モンロー monroe
mistresses
WOWOWで放送。
病院を設定としたドラマは、最近よくありがち。しかし、やはりそこは英国、米国産とは違った重苦しい雰囲気が妙な現実感となっていたりする。話の内容は、職場恋愛的な要素はあまりなく、家族間でのゴタゴタが中心となっているようです。ルックスからして恋愛ものではなさそうな、華やかさのない出演者の選び方。
しかし脳外科医とは、ずいぶん特殊なところを選んできたなあ、と思わせます。手術シーンなどは正直言ってグロいです。
患者の状況もなにか絶望的な雰囲気が漂っており、英国人の持っているマゾヒスティックなほどにサディスティックな好みを垣間見ることができたりします。

ミストレス mistresses
mistresses
WOWOW・Dlifeで放送。
4人の親友にまつわる恋愛を中心としたドラマ。というとセックス&ザ・シティみたいですが、もう少し熟女という年齢になっています。医師や弁護士といったやたら恵まれた状況にいるあたりは共通するところもあります。
しかし、このドラマは結構重い。不倫や秘密の恋といったものが中心となっており、中には人間的にどうかと思うような状況もあったりします。あんまりブランド品やパーティーに明け暮れてない分、現実的な状況にあるといえるのかもしれないが、とにかくガッツリ暗い。ドラマのシーンでも晴天の日のシーンがなかったのではないかと思う。町はブリストルのようですね。

魔術師MERLIN merlin

NHK−BS2で放送。
アーサー王の助言者で魔術使いのマーリンという実在の人物が主人公。
しかし内容はまったくのフィクションだと思ったほうがいい。ちょっとファンタジーものっぽくつくってあるようです。
アーサー王の父親はちょっと堅物。リトルブリテンで英国首相役やっていたとは思えない意地悪役になっています。ファンタージ物っぽいアホくささを気にしなければ、わりと楽しめる。

プライミーバル primeval

NHK総合で放送。
恐竜が時空の歪みから現代に紛れ込んでしまう、人気の爬虫類SFドラマ。
わりと面白いんですけど、どーもね、2〜3回見たらもういいかなという気がしてしまうドラマでもあります。一般人はすぐに食われてしまいますが、主人公グループはなかなかやられない、そのドキドキ感を素直に楽しめるかどうかがポイント。
途中からは仲間の中にも敵がいたりする、その一筋縄ではいかないドロドロ裏切り感が英国らしい。

ホテル・バビロン hotel babylon

NHK−BS2で放送。
これは日本のドラマ「HOTEL」のパクリじゃないかと思ったりする。
ロンドンにある高級ホテルが舞台です。ただ、老舗の有名ホテルというよりは、新鋭のファッショナブルなホテルかなという気はする。サボイというよりはフォーシーズンスのようなホテルかな?スタッフがみんな若いし、正直言ってこれが5つ星でいいのかいなという気もする。不法労働者もたくさんいるようです。
ホテルのスタッフは大変だ〜ということを知るにはいい。 軽く見るにはいいドラマです。


奥様は首相〜ミセスプリチャードの挑戦 the amazing mrs pritchard

NHK−BS2で放送。
これも最初日本のドラマ「CHANGE」のパクリだと思っていましたが、こちらのほうが制作が先なようです。地方のスーパーマーケットに勤める一主婦が、英国首相の座までに登りつめてしまいます。その後さまざまなトラブル・家族のゴタゴタがあり最後は結局・・・というもの。 最後の意味深ですっきりしない急な終わり方が英国らしい。日本の放送ではわざわざテロップでその後のことを説明してたりしますが、オリジナルではなんの説明なく終わるようです。そういった終わり方が、米国・日本のドラマと違う英国の現実感であって、そこがなにか心地よい。

秘密情報部トーチウッド torchwood

CSスーパードラマTVで放送したらしい。
これはドクターフーに出演していたキャラクターを使って、別のシリーズを作ったスピンオフです。DOCTOR WHOを並び替えるとTORCH WOODになるというタイトル。内容はドクターフーと似ているんですが、違いは、この番組内ではドクターフーほどタイムトラベルしない。残虐・解剖シーンなどが多い。バイセクシャルらしくて男とのラブシーンもある・・・・などなど多少年齢制限を上げているような感じです。メンバーの中に1人日本人が入っています。母親との会話がホントにちゃんとした日本語だったのが、まともに作っているんだなあと思わせました。

ドクターフー doctor who

NHK−BS2で放送。
これはわりと有名なんじゃないでしょうか。NHKはなんの問題があるのか知りませんが、新しいシリーズは放送しないみたいですね。
タイムトラベルをする主人公とパートナーの女性が基本のSFドラマ。
よく見るとどうしても安っぽい感覚があって、そこがまた良いような気がする。昔見ていたSFドラマに近い感覚なんだけど、ストーリーは結構引き込まれる。

華麗なるペテン師たち hustle

NHK−BS2・Dlifeで放送。
これも結構長く続いていてシリーズ6くらいまであるようです。詐欺集団のシャレた犯罪。大金持ちは騙すけど庶民からは金は取らないらしいけど、そうかな?細かいことでは普通の人も騙しているような気がするんだが。ロバートヴォーンさんははまり役だとは思いますが、ほかの出演者にもうひとつ花がないようにも見えるのが惜しい。美貌で男性を騙す女性も、まあキレイだけどちょっと微妙。映画スティングの詐欺のアイディアをちょっと拝借している感じがあります。

ドック・マーティン doc martin

これは残念ながら日本未放送。コメディのほうに入れても良かったかもしれない。軽く笑わせるタイプです。
ロンドンからコーンウォールの漁村に引っ越してきた有能医師、しかし地元住民とのつき合いはあまりうまくいかない。短気でクソまじめな性格が、物事をさらに悪くしてしまう。
人気のシリーズでいまだに続いている、美人教師との仲はうまくいくのでしょうか?
コーンウォールの風景がすごいキレイです。
ドクター・マーティンっていう有名な靴の名前をもじっているあたりがシャレてる。

英国謀報機関MI5 spooks

BS11で放送。
数々の賞にも輝いた英国情報局保安部MI5を描いたドラマ。米国ドラマ”24”なんかと同様にテロや巨大組織の犯罪が主な事件。この手のドラマは今や海外ドラマの主流のようになりましたね。米国物との違いは、やっぱり堅くて重い感じがするところ。陰謀の方法やそれに乗り込んでいく側も、やけに裏駆け引きが多い心理戦。さすがはスパイの国−英国といった人間模様なのであった。しかし見終わってみると、こちらのほうが人間味を深く感じさせる不思議さがありますね。

イーストエンダーズ eastenders

以前BBCジャパンで放送していた。
英国では知らない人がいないソープオペラ。週末以外は毎日放送しているらしいけど、1985年から続いている超長寿ドラマです。よって特別編や編集編を除けばDVDも発売されていない。ま、発売したところで1日1話25年分を誰が買えるかという問題もある。イーストエンドはロンドンの中ではわりと貧困な地域。そこの住民に起こる日常のゴタゴタが基本。やっぱりこれは毎日テレビで見てこそ楽しめるものです。
コメディー”エキストラ”1話に出てきたロス・ケンプは、この番組で人気がでたお方です。